Q.糖尿病とはどのような病気ですか?

A.血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)がうまくコントロール出来ない病気です。通常はインスリンの働きによって血糖値は一定の範囲内に収まる様に調整されています。
インスリンとは血糖値を下げる唯一のホルモンです。膵臓のβ(ベータ)細胞から分泌されます。インスリンが分泌されなくなったり働きが悪くなったりするのが糖尿病なのです。

Q.糖尿病にはどのようなタイプがあるのですか?

A.次の4つのタイプがあります。
①1型糖尿病:全くインスリンが分泌されず、急激に発症します。子どもも発症します。このタイプは日本人には数%しかいません。
②2型糖尿病:過食、肥満、運動不足、喫煙、過量の飲酒、ストレス、加齢などが原因で発症します。95%以上がこのタイプになります。
③遺伝子の異常や他の病気・特定の薬の影響で起こる糖尿病。
④妊娠をきっかけにおこる妊娠糖尿病。

Q.糖尿病を早くみつけるのには?

A.自覚症状に乏しい為に定期的な血液検査が必要です。血液検査で血糖値とHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)を測定します。
①血糖値が空腹時で126mg/dl以上、又は食後(随時)で200mg/dl以上の方は糖尿病が疑われます。
②HbA1cが国際方式(NGSP)で6.5%以上あると糖尿病が疑われます。従来の日本方式(JDS)より高く表示されます。
③その他にブドウ糖負荷後2時間値を調べたり、尿中のブドウ糖を調べたりする尿糖検査があります。
ただし、尿糖が出るのは170ml/dl以上になってからといわれていますので早期診断には血糖検査必須です。

Q.糖尿病は死なない病気ではないの?

A.血糖値が高い状態が続くと全身の細い血管や神経に障害が出てきます。三大合併症といわれています。
①糖尿病網膜症:失明に至ることがあります。
②糖尿病腎症:人工透析になる原因の第1位です。
③糖尿病神経障害:手足のしびれ、痛み、胃腸障害、排尿障害などがあり、下肢切断(壊疽)に至る場合があります。
その他に、脳梗塞、脳出血や心筋梗塞、狭心症などを引きおこします。