Q.帯状疱疹とは?

身体の中に潜んでいたヘルペスウイルスによっておこる病気です。水ぼうそうにかかったことがあれば、誰でもかかる可能性があります。加齢やストレス、過労などが引き金となって免疫力が低下すると、体内の神経節に潜んでいたウイルスが活動を始めて神経を伝わって皮膚症状を発症します。

Q.どの様な症状ですか?

身体の左右どちらか一方にピリピリと刺すような痛みと、赤い点、水ぶくれがあらわれる病気です。発熱や頭痛を伴うことがあります。顔面に発症すると角膜炎、結膜炎や耳なり、難賠、顔面神経麻(ラムゼイ・ハント症候群)をおこすことがあります。まれに簡膜炎をおこすことがあるので注意が必要です。

Q.どの様な治療法がありますか?

虫さされやあせも、湿疹、皮膚炎などと自己判断せずに出来るだけ早く医療機関を受診しましょう。
抗ヘルペスウイルス薬は発病の早期に使用するほどウイルスの増殖をおさえられて、治療効果が期待できます。治療を自分で中断したり、葉の量を増減したりするのは危険です。その他に消炎鎮痛薬や抗うつ薬なども使用されます。

Q.どの様なひとが病気になりますか?

一般的に50才以上の方が多いとされています。帯状疱疹は一年中起こる病気とされていましたが、最近は、8月に多く、冬に少ないことがわかってきました。又、帯状疱疹の流行と水の流行は逆の関係にあり、子供の水痘は冬に流行するとされています。
近年は高齢者が小児との接触が少なく、同時にウイルスの免疫価が高くならず、帯状疱疹の発症者が増えています。日本人の6人に1人が発病するといわれています。
特に免疫不全患者(HIV感染やステロイド、免疫抑制剤使用など)、悪性腫瘍(リンパ腫、乳ガン、胃ガン、白血病など)、膠原病、糖尿病、妊婦の方や血液透析をされている方は重症化するおそれがあります。

Q.日常生活での注意点は?

十分な睡眠と栄養をとって、免疫力低下の原因となっている過労やストレスをとりのぞき、精神的・肉体的に安静を心がけましょう。
患部は冷やさず、出来るだけ温めて血行を良くしましょう。ただし、使い捨てカイロや温シップ薬等は、やけどやかふれに注意が必要です。
水ぶくれができていれば、破らない様にしましょう。細菌感染がおきやすくなります。化膿しない様に出来るだけ触らない様にしましょう。

Q.後遺症があるのですか?

重症化するとウイルスによる神経損傷の為に帯状疱疹後神経痛(PHIN)がおこります。疼痛による不眠や生活能力の低下が、後遺症として数年間も続いてみられます。放置しておいても良くはなりません。一生に一度の重大事と考えて、医療機関でしっかりとした治療を行いましょう。